めがねこブログ

雑記ブログ

【スポンサーリンク】本ページはアフィリエイト広告を利用しています。

【白菜キムチ研究2】キムチの塩漬け実験

本ページはアフィリエイト広告を利用しています。

f:id:kusomeganecco2:20210212143055p:plain

どうも、めがねこ(@meganecco_kana)です。

 

前回の白菜キムチ研究では、材料や漬け時間の短縮を試してみました。

www.kusomeganechann.com

 

そして前回の実験で分かった【塩】の重要性を意識して、今回は【塩】に特化した実験を行ってみました。

今回のキムチ研究動画


『白菜キムチ』漬け方研究2 塩分濃度を変えて漬けてみた結果は?!

実験内容

今回の実験では、塩分濃度を5段階に分けたキムチを漬けを試してみました。

塩分濃度【5%】・【10%】・【15%】・【20%】・【25%】という形で5%ずつ濃度を上げていきます。

 

塩分濃度の違いが、キムチの味にどんな影響を与えるのか。

・塩漬け時間10時間

・塩漬けにかかった時間10分

・本漬け日数1週間

・ヤンニョムだれは各74gで使用

ヤンニョムは前回の実験の時に余ったものを使いました。

 

それでは実験の結果を見ていきましょう!

1.塩分濃度ごとの水分量の違い

10時間の塩漬け後、白菜から出た水分量をそれぞれ確認しました。

 

【5%】・・・白菜145g、出てきた水分約50ml

 

【10%】・・・白菜154g、出てきた水分約25ml

 

【15%】・・・白菜151g、出てきた水分約30ml

 

【20%】・・・白菜166g、出てきた水分約50ml

 

【25%】・・・白菜152g、出てきた水分約50ml

※ピンク色のパーセンテージは、1玉の白菜を4等分した同じ白菜。10%のみ違う白菜を使っています。

 

とまぁ、それぞれの白菜の重さが不揃いなので何とも分かりにくい結果となりました。

 

が、この結果から考えられることを書いていきます。

 

【5%】【15%】【20%】【25%】は1玉の白菜を4等分にしたもの。

それぞれ塩分濃度が違うにも関わらず、出てきた水分は【15%】を除いて約50ml。

 

そして【10%】の白菜は上記とは別の玉になりますが、出た水分量は約25ml。

 

現時点で見えてくることは、

  • 塩分濃度の高さ・出てくる水分量は比例するとは限らない
  • 白菜の個体によっても、出てくる水分量に差が生じる
  • 同じ玉で塩分濃度を変えても、出てくる水分量は同じくらい

こんなところでしょうか。

 

あとは白菜を塩漬けした時の湿度や温度、塩漬けにかかった時間によっても水分量は変わってくるのだと思います。

 

その時の環境・条件で、簡単に変化してしまう難しさ。

 

これを感覚でこなせるようになるには、数を沢山こなしていかないといけませんね。

2.白菜を食べた時の塩加減

それぞれの塩分濃度で漬けた白菜を、3度水を変えてしっかり洗ってから味見してみました。

 

【5%】

 浅漬けの白菜よりも塩気が薄く、2~3個食べても全然塩辛くない。

 塩気よりも水気の方を強く感じる。本当にほのかに塩気がある程度。

 

【10%】

 浅漬けの白菜の倍くらい塩気が強く、1枚食べると舌がピリピリするくらい辛い。

 

【15%】

 浅漬けの白菜としてはとても食べれる状態ではない程の塩気。

 眉間にシワが寄る程辛く、水がないと飲み込めない状態。

 

【20%】

 もはや塩の塊。口に入れた瞬間、体が拒否反応を起こすほど塩辛い。

 飲み込むことができず、口の中に残った塩気で口内がヒリヒリする。

 

【25%】

 ここまでくると20%と同じ。

 状況は20%と同じで、それより更に塩辛い。

 

塩というものは、5%刻みで行うべきではなさそうですねw

恐らく塩の扱い方をちゃんと知っている方からしたら、バカな事してんじゃないよ!って言われる事をわたしはやっているのだと思いますw

 

塩漬けの段階で、【5%】【20%】【25%】から出た水分量は約50mlと同じでしたが、白菜の中に残る塩分量にはしっかり違いがでました。

 

出てくる水分量が同じでも、塩分濃度が高ければ白菜の中に残る塩分も多くなるということですね。

 

まぁ、当然と言えば当然の結果ですが。

でもこの当然も、やったから納得がいくので良しとしますw

3.ヤンニョム各74gで本漬け

わたしが参考にしているキムチのレシピでは、白菜の総重量から-400gした量のヤンニョムをを使っています。

 

今回白菜の総重量は768gなので、

768-400=368g

368g÷5=73.6g

うちの量りは小数点まで量れないので、74gにしました。

4.1週間の本漬け期間での変化

常温で1週間の本漬けを行いました。

 

【1日目~3日目】

 全て総じて赤みが強くなり、水分にトロみが付いてくる。

 

【4日目~7日目】

 上の変化は見られず、代わりに【5%】のみ乳酸発酵の匂いの変化が見られる。

 

本漬けの間に出てくる水分量は、3日目以降から特に変化がありませんでした。

 

それぞれの水分量に関してですが、

【5%】【10%】【15%】が同じくらい

【20%】【25%】が同じくらい

という感じで7日間続きましたね。

 

4日目以降は、今度発酵具合に変化が出てきました。

 

【5%】のキムチは4日目から乳酸菌の酸味のある匂いがするようになったのですが、

 

それ以外のキムチはというと、最後まで乳酸発酵の匂いがすることはありませんでした。

 

キムチは乳酸発酵食品なのですが、日本のお漬物はこの乳酸菌の力で出来ているものが多いです。

 

お漬物も塩漬けをしてから本漬けするものが殆どで、その観点から言っても一般的に乳酸菌は耐塩性がある菌に入ります。

※乳酸菌も何百種類とあるので、もちろん耐塩性のない乳酸菌もありますよ。

 

今回の結果を見ると、1番塩分濃度の低い【5%】のみ乳酸発酵が上手く進み、それ以外の物は乳酸発酵が進みませんでした。

 

という事は、耐塩性のある乳酸菌でも強すぎる塩分の中では活動できないという事になりますね。

5.実際に食べてみた感想

1週間の本漬けを終えて、実際に食べてみた感想です。

 

【5%】

 とっても美味しい。乳酸発酵も上手くいって程よい酸味があり食べやすい。

 塩分も強すぎず、単体で食べてもおかずにしても良し。

 

【10%】

 既に塩辛く、ヤンニョムの塩味も加わって塩辛い。

 ご飯を多めにほおばって食べないと塩辛くて無理。

 

【15%】【20%】【25%】

 3つ総じて血圧が爆上がりするのではないかというくらい塩辛い。

 口の中が塩気でしびれ、塩のザラザラした感じも残っている。

 眉間にしわが寄り、飲み込むのもやっと。一切れでお腹いっぱい。

 

このような結果になりました。

 

【5%】以外はとてもじゃないけど塩辛くて食べれないって感じです。

 

白菜キムチを漬けようと思ってから色んな韓国の方のレシピを見ましたが、『塩気が強すぎると美味しくならない』という人が多かった。

 

その意味がよーーーーーーーーーく理解できましたw

 

確かにこれは美味しくないし、塩加減て大事!

更に1週間発酵させてみた結果

【5%】以外のキムチは、ハッキリ言って美味しくなくて食べられない状態でした。

 

そしてこの状態で更に1週間発酵させ、何か変化があるか実験してみました。

 

【5%】

 更に発酵が進み、乳酸菌の匂いもキツくなる。

 食べてみるとかなり酸味が立っていて、酸っぱいキムチ。

 でも不味いわけではなく、チゲに入れて食べたら美味しく頂けそう。

 酸っぱいキムチが好きな人は普通に食べれると思う。

 

【10%】

 1週間前と比べると乳酸発酵が進んでほんのり酸味が出ている。

 塩味も角が取れているが、なんだか中途半端な味でまとまりがない。

 水っぽい・酸味もそこそこ・塩味もそこそこ、なんかバラついた味。

 

【15%】

 乳酸発酵が進んで酸味も出たが、塩味も引き続き感じる。

 酸味と塩味のバランスが丁度同じくらいなのだが、不味い。

 お互いが喧嘩し合っていて、美味しくない。

 

【20%】

 乳酸発酵はしておらず、酸味も無し。

 ただしヤンニョムに入っているアミの塩辛の風味が増してコクが出た。

 1週間前と比べると塩味の角が少し円やかになった。

 塩味はまだ強いが、同時に魚介の旨味がでてコク旨キムチに変わりつつある。

 

【25%】

 20%同様、乳酸発酵はしていない。

 同じくコク旨キムチに変わりつつあるが、さすがに塩味がまだ強い。

 

更に1週間発酵させた結果、【20%】【25%】に大きな変化が出ました。

 

とてもじゃないけど食べられるキムチではなかった2つが、

塩味はまだ強いけど旨味とコクを感じるキムチに変化し、塩味の角も円やかに変わっていたんです。

 

これはもしかしたらですが、ヤンニョムに入っているアミの塩辛・魚醤が関係しているかもしれません。

 

塩辛や魚醤なども発酵食品になります。

 

が、塩辛や魚醤などの発酵=自己消化または自己融解と呼ばれているんですね。

 

通常の発酵は空気中に生息している微生物や菌がその物に付くことで発酵が始まります。

 

でも自己消化による発酵は、魚などが死亡した後、もともと体内に持っている酵素によって自分の体を分解することで行われるものなんですね。

 

ただし死んでいる物は同時に腐敗も始まってしまうので、その腐敗を防ぐために防腐作用のある塩を大量にまぶして作られたのが塩辛・魚醤なんかです。

 

今回の【20%】【25%】のキムチに関して言えることは、塩分濃度が高かった分、乳酸菌にとっては居心地が悪かった。

 

その結果、乳酸発酵は起こらなかった。

 

そしてその代わりに塩分濃度が高くても平気なアミの塩辛・魚醤にとっての居心地が良くなり、自己消化による発酵が進んでコク・旨味が立った。

 

こんな感じなのかなぁ?と現時点では考えています。

【まとめ】塩分弱め=酸っぱいキムチ、塩分強め=コク旨キムチ

今回の実験で分かったことは、

・塩分が弱いと乳酸発酵が進んで酸味のあるキムチになる

・塩分が強いと自己消化が進んでコク・旨味のあるキムチになる

 です。

 

もちろんこれが正解かどうかはわたしもまだ明確ではないですが、

 

今回の実験の結果を考えてみると、今のところの結論はここにたどり着きます。

 

塩漬けの段階で『ヤバイ。白菜を無駄にしてしまった。。』なんて凹んでいましたが、タダでは転ばずに済みました。

 

恐らく酸味のあるキムチを作るより、コク旨キムチを作る方が難しそうですね。

 

酸味を出すなら塩分を減らせばいいですが、コク旨キムチは塩分がべらぼうに強いとかえって食べられないし。

 

現時点で【20%】の塩分量でもまだ塩味が強いので、どれくらいの塩分量がスウィートスポットになるのか探るのが大変そうです。

 

いやはや、まだまだ研究は続きそうですよ。

【スポンサーリンク】本ページはアフィリエイト広告を利用しています。